幸福論remix 成熟した社会

宮台真司bot

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【成熟した社会 せいじゅくしゃかい】
  • 意味や世界観がメンバーに共有されていなくても稼働しうるようになった社会。
    それまでの規模の社会(過渡的近代)でメンバーの動向をまとめる際には、シンボル含む共同体幻想の共有や、人生物語ステレオタイプの共有が活躍した。

  • 成熟社会とは「よくわからない」社会のことであって、決してユートピアではない。
    『これが答えだ! 新世紀を生きるための108問108答』
  • 巨大な欠乏が埋められた「成熟した近代」(=現代)においては、幻想の共有度合いが低下し、それに伴って社会の不透明性が増大し、実存を脅かされた人々が自明性の失われた幻想に固執しようとする。
    『まぼろしの郊外』
  • 成熟社会では、想像もつかないような感じ方や考え方や振る舞い方をする他人が溢れているのが、当たり前になります。
    『人生の教科書』
  • 「過渡的近代」では、教育の使命は「子どもに知識や価値を伝達する」と思われていたが、「成熟した近代」では、「子どもに知識や価値を伝達する」という枠組み自体が理論的に誤りであることが明白になってきた。
    『学校を救済せよ』
  • 社会が成熟すれば「立派な大人」なんていう観念はなくなるに決まってるんです。輝かしい未来がなくなるんだから。輝かしい未来がなくなったら、大人は「おまえ、何のためにそこにおんねん」ということになっちゃう(笑)。
    『透明な存在の不透明な悪意』
  • 「過渡的近代」だったら、子に責任をもとうとする親や教師は「こうすれば幸せになれるから、こうしなさい」と導いたものだが、「成熟した近代」では「こうすれば幸せになれるから…」などという大人は、無責任極まりないことになる。
    『学校を救済せよ』
  • 家族や地域が担った諸機能が市場や行政に肩代わりされるようになると、「システム」の外に「生活世界」があるとは考えられなくなる。何もかもが「システム」に登録されたように見えてくるのが近代成熟期
    『精神医療』
  • 近代成熟期は、〈システム〉全域化による〈生活世界〉空洞化を招き、価値の地面たる「我々」を断裂させる。
    『ネット社会の未来像』
  • 近代成熟期になって濃密な「生活世界」への関与を免除されると統合失調症が減少します。うつの多様化にしろ統合失調症の減少にしろ、人心の性能が変わらないのに社会的文脈が急変するから精神症状が出たり消えたりする。
    『精神医療』
  • 反社会性と言う場合には、何を社会性と見なすかに合意がなければいけない。ところが複雑な成熟社会では一枚岩の合意は不可能です。その意味で、精神科医の一部が平気で反社会性という言葉をお使いになる素朴さは大変驚きです。
    『人格障害のカルテ 理論編』
  • 「成熟社会」は二つの大きな変化をもたらす。かつての「過渡的近代」と違って、社会の進歩に共通の夢を託すよりも、個人個人が「終わりなき日常」を生きる知恵が重要になってくる。
    『学校を救済せよ 自己決定能力養成プログラム』

  • 参照 → 近代成熟期(日本的ポストモダン)


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